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あきかぜにあふたのみこそかなしけれわが身むなしくなりぬと思へば
(恋歌五 822)

恋人に飽きられた時の喪失感、無力感。さみしいですね。
ダブルミーニングの技巧がそのまま悲しみの表現になっている。古今集なんて下らんと言う人もいるみたいですが、じゃあ、古今和歌集を人類が失ってしまった時に、その人は喪失感を感じないんでしょうか?
敵あってこそのファイターです。新しい和歌を作るにしても、大きな壁として古今集があったとしたら、感謝すべきなんじゃないでしょうか?(あ、私、古今集全体も読んでないし、近代短歌もほとんど知りません。悪しからず。)